前回
・Ubuntu Desktopを入れてまずやった事 | とびこみ日記
の続きで、このUbuntuマシンにAndroid開発環境を入れてみたいと思います。
環境
- Ubuntu Desktop 12.04 LTS 64bit版
- jdk-7u5-linux-x64.tar.gz
- eclipse-java-indigo-SR2-linux-gtk-x86_64.tar.gz
Ubuntuはインストールした時点で、OpenJDKやeclipseのインストール候補が入っています。またjava -versionコマンドを打っても、
wagyuu@matsusakaushi:~$ java -version
プログラム 'java' は以下のパッケージで見つかりました:
* default-jre
* gcj-4.6-jre-headless
* openjdk-6-jre-headless
* gcj-4.5-jre-headless
* openjdk-7-jre-headless
次の操作を試してください: sudo apt-get install <選択したパッケージ>
のようにオススメされますが、最新ではありませんし、このまま従うとバージョンを指定できません(たぶん)。これら、特にソフトウェアセンターからのOpenJDKとeclipseをインストールすれば問題なく環境を構築できますが、技術者がお試しならまだしも開発環境を整えるのにバージョンはおまかせなんてあり得ないので、指定のバージョンを入れたいところ。とは言え、現時点での最新JDK64bit版とセンターの古いeclipseより軽量なはずのEclipse IDE for Java Developers(64bit版)でAndroid開発環境を構築してみたいと思います。ちなみに、インストーラー付だと、どこに何を保存されて設定いぢられてるかわからなくなるので、tar.gzファイルでシンプルにいきます。
JDK
上記リンクからダウンロードし、解凍します。
$tar vxf jdk-7u5-linux-x64.tar.gz
mvコマンドで適当なディレクトリへ移動させます。
$mv jdk1.7.0_05 /opt/
Ubuntuのどのディレクトリが何用途なのかはコチラを
・Ubuntuのディレクトリ構造について - Ubuntu Japanese Wiki
https://wiki.ubuntulinux.jp/UbuntuTips/Others/FileHierarchy
ユーザのホームディレクトリで、
$ls -al
で表示される隠しファイル「.bashrc」に、パスを通すべく以下を追加します。
JAVA_HOME=/opt/jdk1.7.0_05
PATH=$PATH:$JAVA_HOME/bin
CLASSPATH=$JAVA_HOME/lib/tools.jar
export JAVA_HOME PATH CLASSPATH
保存したら、
$source ~/.bashrc
を行いますこれで、javaコマンドが反応します。
$ java -version
java version "1.7.0_05"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.7.0_05-b05)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 23.1-b03, mixed mode)
Eclipse IDE for Java Developers
上記リンクよりダウンロードして、JDK同様、解凍して適当なディレクトリへ配置します。Windows等の場合、この時点でeclipseの実行ファイルをダブルクリック等で起動できますが、Ubuntuは…
A Java Runtime Environment (JRE) or Java Development Kit (JKD) must be available in order to run Eclipse. No Java virtual machine was found after searching the folloing location:/opt/eclipsejre/bin/java
java in your current PATH
などと言って起動しません。さっきjavaコマンドいけたじゃねーか!というわけです。ところが、これを端末から、eclipseの実行ファイルがあるディレクトリまで行って、
$ ./eclipse
とすると、何事もなかったかのように起動します。
とは言えGUIを使いたいわけで、なるべく端末に頼らないようにしたいのですが、正しいやり方かどうかわかりませんが、多くの人が以下のように解決されてました。
eclipseの実行ファイルがある同ディレクトリに、eclipse.iniというのがあります。それを開き、-vmargsの前あたりに以下を追加します。
-vm
/opt/jdk1.7.0_05/bin
-vmの後の改行は必須です!
これで、アイコンダブルクリックで起動できます。
ADTプラグインとAndroid SDKのインストール
多くの場合、先にAndroid SDKをダウンロードしてインストールするようですが、ADTプラグインインストールでやってくれるので特に別個にやる必要はありません。また、Ubuntu特有でもないので、細かくは触れません。
eclipseのメニューのHelpよりInstall new softwareを選択します。それで表示されたダイアログのADDボタンを押し、
Locationに「https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/」と入力し、ADTのインストールを行います。手順に従いインストールを終えると、eclipseが要求してくる再起動を行います。再び起動すると、ここでAndroid SDKのインストールを提示してきます。
ここでSDKをインストールする場合はそのままNextボタンを。既にSDKを持っている場合は「Use existing SDKs」にチェックを入れて保存している場所を指定してやります。インストールがしばらく進むと、エラーが出ちゃうんですけど...
OKを押しておきます。
これでAndroidエミュレータが動くか試してみます。エミュレータの作成等はこちらを参考に
・仮想デバイス(AVD)の作成/編集/削除 - Android入門
http://www.javadrive.jp/android/emulator/index7.html
このリンクよりCreate AVD(AVDの作成)ボタンを押すと、eclipseのコンソールに地味にエラーが出て作成できません。
[2012-06-22 21:06:18 - SDK Manager] Failed to create the SD card.
[2012-06-22 21:06:18 - SDK Manager] Failed to create sdcard in the AVD folder.
これはSDKの実行ファイルが32bitだからだそうで…以下のライブラリをインストールする事で解決します。
・Anything Goes: Android:Failed to create the SD card
http://cointreau-15ml.blogspot.jp/2011/04/androidfailed-to-create-sd-card.html
$ sudo apt-get install ia32-libs
一旦eclipseを閉じて上記コマンドを実行。割りと長いインストールです。それが終わると、eclipseで先ほどと同じようAVDの作成を行い、エミュレータを立ち上げてみましょう。この場合、エミュレータのサイズが小さく設定されてるようなので、
の画面で、Screen Sizeで適当な大きさに変更できます。しばらくすると起動しました(;^_^A
これでUbuntuでもエミュレータを動かせそうです。こうなってしまえば、後はほぼeclipseまたはAndroid SDK上での話でしょう。
こうやってまとめてみると、割りとスッと導入できた感はありますが、あっちへぶつかりこっちへぶつかり一筋縄にいきませんでした。
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